【4月26日 AFP】長野市で行われた北京五輪の聖火リレーは26日午後12時30分ごろ終了した。市内では抗議活動が行われ、少なくとも4人が負傷した。

 アジア各国の聖火リレーは比較的平穏に行われたが、長野には約8万5000人が集まり、仏教の僧侶、チベット支持者、右翼の活動家など数百人が抗議する中で聖火リレーは行われた。約3000人の警察官が聖火を警護したが、一部の抗議活動の参加者は、ゴミやタマゴ、トマトなどを投げるなどの行為を行った。

 フランスの人権団体「国境なき記者団(Reporters Without Borders)のロベール・メナール(Robert Menard)事務局長は日本の対応を高く評価し、小競り合いはたいしたことではないとの見方を示した。

「(長野の聖火リレーは)民主主義に偉大な名前を与えた。ここでは、赤い中国の国旗を振る人々の隣で、別の人々がチベットの旗を振っていた」(メナール事務局長)

 しかし、日本人からは聖火リレーにうんざりしたという声も上がっている。チベットの出来事をニュースで見て、夫とともにやってきたというある女性(52)は、「どうしてもっと平和的にできないのかしら」と語った。

 警察は、聖火リレーを妨害するために物を投げたり、通りで騒いだりしたとして台湾人1人を含む5人を逮捕したと発表した。(c)Kyoko Hasegawa and Patrice Novotny