【4月18日 AFP】フィリピン中部セブ(Cebu)市の政府系病院「ビンセント・ソト記念医療センター(Vicente Sotto Memorial Medical Centre)」の元患者が、自分の手術の様子を撮影した動画が動画投稿サイト・ユーチューブ(YouTube)で公開されたことをめぐり、告訴の構えを見せている。これに対し病院当局は17日、関係者に対する調査を行っていることを明らかにした。

 動画には、1月3日に行われた男性患者の手術の最中、患者の直腸から青い容器が取り除かれるのを看護師や外科医らが大はしゃぎで笑いながら見物する様子が映し出されている。

 病院当局によると、非が明らかになった場合、手術にかかわったスタッフは免許停止または剥奪(はくだつ)処分を受ける。

 病院広報担当者はテレビ局GMAのインタビューに対し、「制裁措置は免れない」とし、内部調査が間もなく終わることを明らかにした。当時、手術室には通常より多くのスタッフがおり、その大半が携帯電話などを使って手術の様子を録画していたとみられるという。

 患者はGMAに対し、動画がユーチューブに投稿されたり携帯電話ユーザーの間で回覧されたりしたことで、自分や家族ははずかしめを受け、ばかにされたと語っている。

 GMAが放映した画像にも、笑いながら手術の様子を携帯電話で撮影するスタッフの様子が映し出されていた。ユーチューブで公開された動画はすでに削除されており、投稿者は現在のところ明らかになっていない。

 病院側は今後、手術の進め方を見直し、手術中は携帯電話などの使用を禁じる可能性もあるとしている。(c)AFP