【AFP】ロンドン(London)本部を置く国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は15日、2007年に世界で少なくとも約1200人の死刑が執行され、執行人数では中国が最も多かったとする報告書を発表した。

 アムネスティによると、2007年には24か国で少なくとも1252人の死刑が執行されたという。死刑執行を行った国のうち、中国、イラン、サウジアラビア、パキスタン、米国で全体の88%を占める。

 アムネスティは1252人という数字は最小限の推定数で、死刑の実態を秘密にしている国が多いことから、実際の執行人数は確実にこの数字を上回るとみている。

 アムネスティは「死刑にまつわる秘密主義を止めなければならない」と述べ、「多くの政府が、死刑執行が国民の支持に基づくものとしているからには、人々は自分たちの名前の下で行われていることをくわしく知る権利がある」としている。

 死刑を採用している国家のうち、中国が約470人で最も執行人数が多い。次いでイランの約317人、サウジアラビアの約143人、パキスタンの約135人と続く。

 中国では、税金詐欺や付加価値税の横領、電力施設の破損、ニセ薬の販売、着服、収賄、薬物犯罪などの約70の罪で死刑となる可能性がある。(c)AFP