【4月11日 AFP】自殺を考えている人が「自殺」などの単語をキーワードにインターネットで情報を検索した場合、自殺防止を目的としたサイトよりも、自殺実行を推奨するサイトにたどり着く可能性が高いとの研究報告が11日、英研究グループによって発表された。

 ブリストル大学(University of Bristol)、オックスフォード大学(Oxford University)、マンチェスター大学(University of Manchester)の研究者らによるチームが、英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(British Medical Journal)に発表したもの。

 研究チームは、自殺志願者を想定し、実際に検索エンジンで検索を行う方法で調査を実施。最も利用度の高い4つの検索エンジンで「自殺」などの単語をキーワードに検索した結果、約半数のウェブサイトが「自ら命を絶つ方法」をアドバイスするものだった。

 自殺防止を目的とするサイトや志願者が生きることを選ぶよう支援するサイトは13%、自殺をしないよう積極的に働きかけるサイトは12%だった。

 従来の研究では、テレビでの自殺事件や自殺方法の報道が実際に自殺を引き起こし、特にその方法に関して強い影響力を及ぼすと考えられており、インターネットの影響力についてはほとんど調査されたことがなかった。(c)AFP