【3月12日 AFP】スウェーデンの国立食品局(National Food Administration)は11日、授乳中の女性でも適度な量であれば、アルコールを摂取しても問題ないとの見解を示した。完全な断酒を推奨するこれまでの傾向を覆すものとなる。

 食品局栄養部長は、「授乳中は完全に断酒せねばならないという医学的な根拠はない。1週間にグラス1-2杯のワインであれば、母乳を通じて赤ちゃんが摂取するアルコール量は少なく、危険はない」としている。

 食品局ではこれまで、授乳中はアルコールの摂取を控えるよう母親に呼びかけてきた。しかし最新の医学研究結果から、少量であれば問題ないと判断したという。

 とはいえ、この方針はまだ食品局による提案段階で、これから政府の関連機関が適切性を検討することになる。

 同局はまた、適度な量のアルコールの摂取が問題ないからといって、授乳中の女性に飲酒を勧めるものではない点も強調。特に、妊娠中の女性については今後も断酒を続けるよう指導している。(c)AFP