【3月12日 AFP】超保守的なイスラム教国のサウジアラビアの女性が、今月8日の「国際女性デー(International Women’s Day)」に合わせて、同国で女性に禁止されている車の運転を行い、その様子を撮影したビデオ映像を動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」に投稿した。

 AFPは9日、この女性が活動家のWajiha Huwaidarさんと確認した。Huwaidarさんは、女性の車運転の許可を求め、先頭に立って活動を行っている。

 ビデオには、落ち着いて運転するHuwaidarさんの様子が映されている。ほとんど車の通らない道で、たまに対向車とすれ違う。Huwaidarさんによると、ビデオを撮影したのは同国東部の州だという。

 Huwaidarさんは、「女性は地方では運転できる。何も問題はない。妨害されることなく、毎日学校への送り迎えをしている女性もいる」とし、「重要なのは、都市部でも女性の運転が許可されることだ」と主張する。

 前年9月、同国の男女1100人以上が、アブドラ国王(King Abdullah)に対し、厳格で保守的なイスラム法「シャリーア(Sharia)」が適用されている女性の車運転禁止の撤廃を求める嘆願書に署名した。

 Huwaidarさんをはじめとする活動家が発起人となったこの嘆願書では、イスラム教には女性の車の運転禁止などの制限はなく、すでに農村部では女性は車を運転していると指摘した。(c)AFP