ニュース予想を賭けるサイト、「ハブダブ」が登場
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【1月31日 AFP】巨額損失を出した不正トレーダーは有罪となるか、あるいは米国の人気歌手ブリトニー・スピアーズ(Britney Spears)さんは再婚するか。新ニュース予想サイト「ハブダブ(Hubdub)」が、こうしたニュースの行方に確信を持つ参加者がオンライン上で予想結果を競う賭けゲームを開始した。
目下ハブダブの「ニュース・ギャンブラー」たちに人気の報道は、仏大手銀行に前代未聞の額の損失を与え「無法トレーダー」と呼ばれるようになったジェローム・ケルビエル(Jerome Kerviel)氏の今後や、スピアーズさんの私生活だ。
■メンバー投票でトップストーリーが決定
英エディンバラ(Edinburgh)を拠点とするHubdub.comは28日、米カリフォルニア(California)州で新進企業が集うスタートアップ・カンファレンスで正式に発足した。メンバー登録は無料で、登録するとユーザーには同サイト内のみで使用可能の「ハブダブ・ドル」、1000ドル分が与えられる。メジャーなニュースの展開に賭ける時はこのバーチャル通貨を使う。
メンバーは様々なニュース記事に基づいた質問を投稿し、最近の展開を報じた記事へのリンクをつける。ソーシャルニュースサイトDiggと同様、メンバーの投票結果によりトップページの人気ニュース記事ランキングが変わる。
■独自性はニュースの行方を占うギャンブル
ユーザー参加型の他のニュースサイトと異なるのは、ハブダブはメンバーに金銭を賭けることを許している点だ。また、メンバーは投稿された質問に対する回答もできるが、予測の当たり外れいかんによっては自らの評判を危険にさらす「賭け」にもなる。
予測が当たった勝者はサイトに設けられた「リーダー・ボード」というコーナーで、自分の分析を自慢することができる。これにより予測が外れた敗者の信頼回復への意欲も刺激する。 ハブダブのユーザーは、その日初めてログインした際に20ハブダブ・ドルを「融資」されるため、賭け金の蓄積を拡大できる。
ハブダブが扱うニュースのカテゴリーはテクロノジー関連、エンターテインメント、政治、サイエンス、ビジネス、スポーツを網羅している。現在は、「ウゴ・チャベス(Hugo Chavez)ベネズエラ大統領は今年末まで大統領でいるか」、「落下する偵察衛星は地上まで到達するか」、「ウサマ・ビンラディン(Osama Bin Laden)容疑者はいつ発見されるか」といった賭けがサイト上をにぎわしている。
■将来はファンタジーリーグばりの勝ち抜き戦も
ハブダブではサイトを正式に開始する2週間前からテスト運営を行っており、すでに千人以上のメンバーが登録している。今後はサイト内に人々がディベートを行えるフォーラムを作り、「コミュニティ」的側面を構築する計画だ。
共同創始者Nigel Eccles氏は、有料でハブダブの優待サービスを実施する構想も描いている。オンライン上の仮想サッカーリーグ「ファンタジーリーグ(Fantasy Leagues)」のように、ニュース記事に基づき人々が勝ち残り戦に参加でき、「シーズン」の終わりには最優秀記録達成者を表彰するというものだ。
同氏によると、ハブダブはまず巨大な米市場を狙っているが、米国の厳しいギャンブル法に抵触しないよう慎重に進めているという。ハブダブのウェブサイトは出資者たちの支援と、オンライン広告収入だけに頼り、質素に運営されている。(c)AFP/Glenn Chapman