【1月27日 AFP】米ニューメキシコ(New Mexico)州の民主党議員が、子どもの肥満対策と州内の教育改善を目的とした基金設立のためテレビとテレビゲームへの課税を求めている。当局が25日に明らかにした。

 教育者から転身したGail Chasey議員は「『引きこもり防止』(Leave No Child Inside)法案を立法審議会に提出した。28日には発表できることを希望している」と語った。この法案は州の教育方針「落ちこぼれ防止(No Chile Left Behind)」をもじったもので、草の根環境団体Sierra Clubが支持を表明している。

 同団体のMichael Casaus氏によると、法案ではテレビ、テレビゲームの本体や付属品に1%課税し、税収で「引きこもり防止」基金を設立する。Sierra Club以外にも複数の団体が支持を表明しているといい、年間400万ドル(約4億2000万円)の収入を見込んでいる。課税対象については医学研究を参照し肥満や成績不振との関連を元に慎重に選択したという。

 同州の子どもの4分の1は肥満または体重過多で、高校を卒業するころにはこれが半数を超える程度にまで増えるという。

「法案の目的は子どもたちの成績を向上し、より健康的な生活を促進すること、公営の公園や広場を利用して屋外での学習体験の機会を与えることだ」とCasaus氏は説明した。

 法案の支持者によると、屋外での体験型学習は理数系の分野での成績向上につながるという研究がある。別の研究では、野外教育プログラムに参加した子どもは化学の試験の点数が27%伸びたという。(c)AFP