たばことビールを愛した兵士のクマ、スコットランドで像の建立求める声
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【1月27日 AFP】第2次世界大戦時にポーランド軍に従軍し、後にスコットランドのエディンバラ(Edinburgh)で亡くなったクマを記念した像の設立を求める運動がスコットランドで広がっている。26日、地元紙スコッツマン(Scotsman)が報じた。
1943年にイランでポーランド軍の部隊に出会ったこのヒグマは、Voytekと名付けられ、体重113キログラム、体長1.8メートルに成長した。兵士はVoytekにビールやたばこを与え、迫撃砲を運ぶよう訓練した。さらに、行動を共にできるよう兵士として登録した。
終戦間近、Voytekは部隊とともにスコットランド南部に駐留したが、その後部隊は解散となり、Voytekはエディンバラ動物園に収容された。Voytekは1963年、同園で亡くなった。
現在、スコットランド南部の教師Garry PaulinさんがVoytekについての本を執筆中だ。また、Voytekの生涯を記念した像をスコットランドに建立する活動も始まった。
その1人、Aileen Orrさんは、Voytekの話を初めて聞いたのは軍人だった祖父からだったという。「本当に素晴らしい話なので、スコットランドのどこか、できればエディンバラの議会前に、記念の像を建てたい」と語った。
元ポーランド兵でスコットランド在住のAugustyn KarolewskiさんはVoytekについて「大きなイヌみたいだった。だれもやつを怖がることなんかなかった」と語り「やつはたばことビールが好きだった。そこらの人間の男みたいに瓶ビールを飲んだんだ」としのんだ。(c)AFP