【1月9日 AFP】(一部更新)医師団によると前日悪化したインドネシアのスハルト(Suharto)元大統領(86)の容体が、わずかに持ち直した。しかし依然、医療機器に依存している危篤状態だという。

 スハルト元大統領は前週、貧血と血圧の低下から不調を訴え、4日に心臓、腎臓と肺の機能障害で入院。その後危篤状態に陥り、7日以降の容体は一進一退を繰り返している。前日は心臓が弱まり、輸血を行っても赤血球数の増加がみられない状態だと発表されていた。

 大勢が見舞いに訪れたが、医師団は容体悪化で面会謝絶を発表している。

 担当医師団の1人、Marjo Soebiandono医師は「今朝のスハルト氏は依然、弱った状態だが意識はある。昨日(8日)よりは良くなっている」と述べた。8日に行われた心臓検査の結果、内臓組織が持続的に損傷を受けており、「全体的な衰弱が起こっている」ことが分かったと明らかにした。

 スハルト元大統領は1998年に失脚するまで32年間、インドネシアの開発独裁政権を率いた。(c)AFP/Zulhefi