【1月5日 AFP】2-3日に米フロリダ(Florida)州を襲った突然の寒波の影響で、温暖な気候を好むイグアナが一気に下がった気温の変化に耐え切れず、落ち葉のように木から落ちて動けなくなっている姿が各地で目撃された。

 同州南部マイアミ(Miami)のキービスケーン(Key Biscayne)にある公園では、訪れた人々が木陰で死んだようにぐったりしているイグアナを抱き上げ、日なたに移動していた。多くのイグアナは体温が上がると元気になり、茂みに走り去ったという。

 イグアナは変温動物でセ氏23-35度が適温だが、2-3日のフロリダ南部の気温は一時セ氏4-5度まで下がった。

 フロリダ大学(University of Florida)のペラン・ロス(Perran Ross)博士によると、イグアナは気温がセ氏15度を下回ると活動が難しくなる。また5度以下になると完全に動けなくなり、強いストレスを受けるという。低温下ではイグアナは木の枝の間や幹の隙間に避難するが、今回のように急激に気温が下がさがると、枝につかまっていることができず落下してしまう。

 ロス博士は、「体温が低下し衰弱したイグアナの中には、回復できないまま死んでしまう個体もある。体力が残っていれば日なたにしばらく置けば元気を取り戻す」と話した。

 イグアナはもともとフロリダには生息しておらず、メキシコや中南米から持ち込まれた。(c)AFP