【1月2日 AFP】(1月2日 一部更新、写真追加)タイ王室は2日、プミポン・アドゥンヤデート(Bhumibol Adulyadej)国王の実姉であるガラヤニ・ワッタナー(Galyani Vadhana)王女が同日午前2時54分(日本時間午前4時54分)、腹部のがんのためバンコク(Bangkok)市内の病院で死去したと発表した。84歳だった。

 ガラヤニ王女は、昨年6月からバンコク市内のシリラート病院(Siriraj Hospital)に入院し治療を続けており、プミポン国王はほぼ毎日病院を訪れていた。

 警察発表によると、病院には訃報(ふほう)を知って、1000人近い人々が駆けつけた。多くは喪服に身を包み、王女の写真を握りしめていた。テレビでは、遺影の前にひざまずいてすすり泣く年配の女性の姿が報じられた。

 国王は王女のために王室メンバーと王室庁職員が100日間の喪に服すことを宣言したほか、スラユット・チュラノン(Surayud Chulanont)首相は、政府関係者と国家公務員が15日間の喪に服し、すべての公共の建物に半旗を掲げると発表した。

 国民党(Chart Thai)と国家貢献党(Puea Pandin)は、先の総選挙で第1党となったタクシン・シナワット(Thaksin Shinawatra)前首相系の国民の力党(People Power PartyPPP)主導の連立政権参加を発表することになっていたが、2日に予定されていた記者会見は延期された。

 国民党のニコーン・チャムノン(Nikorn Chamnong)副党首は「党執行部の会合を含む政治活動には関与しない。いつまで活動を停止するか協議しなければならない」と述べた。国家貢献党の幹部も2日に政治的な発表は一切行わないとの方針を明らかにした。

 国民党と国家貢献党は、PPP主導の連立政権への参加を発表する見通しで、2党の合流により、下院における与党勢力は拡大し、政権の基盤は強化されることになる。(c)AFP