【1月1日 AFP】(一部更新、写真追加)世界各地の名所名跡で1日、花火を打ち上げるなどして2008年の到来を盛大に祝った。

 オーストラリアのシドニー・ハーバー(Sydney harbour)には、世界で最初に新年を祝う花火の打ち上げを見ようと数百万人が詰めかけた。香港(Hong Kong)の通りには人々があふれ、独ベルリン(Berlin)のブランデンブルク門(Brandenburg Gate)や仏パリ(Paris)のシャンゼリゼ(Champs Elysees)通りなど欧州の観光名所にも多くの人が訪れた。

 英ロンドン(London)では、花火を見ようと35万人以上がテムズ(Thames)川に押し寄せ、スコットランドのエディンバラ(Edinburgh)では伝統的な大みそかのイベントが盛大に行われた。

 こうした中、爆弾テロや治安悪化への不安が、新年の祝賀気分に早くも影を落としている。

 タイ南部では、ディスコなどの娯楽施設で分離独立を掲げるイスラム過激派の犯行と見られる爆弾の爆発があり、1人が死亡、数十人が負傷した。タイの首都バンコク(Bangkok)では前年の新年に爆弾が爆発し、3人が死亡している。

 パキスタンのカラチ(Karachi)では、ベナジル・ブット(Benazir Bhutto)元首相の暗殺事件後、治安悪化への懸念が広まっているため、警察はアラビア(Arabian Sea)海沿岸の海岸で伝統的に行われている集まりを中止するよう地元住民に呼び掛けた。

 ベルギー当局は、テロ警戒態勢を最高レベルに引き上げており、ブリュッセル(Brussels)で開催される恒例の花火大会を中止した。

 フランス当局はパリ市街地および周辺に1万3000人規模の警官隊を配備し、前年11月に発生したような暴動の再発を警戒。一方、フランス国内外から約40万人がシャンゼリゼ通りを訪れ新年を祝った。

 ドイツの警察当局によると、ブランデンブルク門周辺の通りには約100万人が詰めかけ、国内メディアは新年を祝う世界最大のイベントとして報じた。

 シドニーのハーバーブリッジ(Harbour Bridge)には、カウントダウンを示す巨大な砂時計のネオンが今年も表示され、人々の注目を集めた。

 香港では、例年と異なり気温が冷え込む中、数千人が花火を見ようとビクトリア・ハーバー(Victoria Harbour)を訪れた。

 中国北東部黒流江(Heilongjiang)省ハルビン(Harbin)では、開催中の雪と氷の祭典「Harbin Ice and Snow World」で雪や氷の建物がライトアップされ、訪れた観光客らを楽しませた。また、氷で作られたバーで乾杯する人々の姿も見られた。

 厳かに新年を迎えた日本では、大勢が初詣でのため神社を訪れた。都内の神社では、新年を迎える参拝客に温かい酒が振る舞われた。

 情勢不安のイラクのバグダッド(Baghdad)では、群衆が市街地で爆竹鳴らしたり踊るなどして、日常的な暴力行為から解放された貴重な時間を楽しんだ。(c)AFP