【12月21日 AFP】スイスで20日、アヒルのマスクを着用した何者かがフォアグラを販売している専門店を襲撃、フォアグラの販売に抗議して店内にバケツ1杯のペンキをまき散らした。特にフォアグラの「野蛮な」製造方法を批判していたという。スイス通信（ATS）が伝えた。

　同通信社によると、事件を起こしたのは自らを「覆面アヒル（Masked Ducks）」と呼ぶグループで、襲撃直後に同通信社に対し、犯行を認め「フォアグラの廃絶」を要求する電子メールを送りつけてきたという。

　同グループは、「毎年数千万羽のアヒルやガチョウが、野蛮な文化習慣の料理のために拷問されている」として、エサを強制的に食べさせるフォアグラの製造方法を批判している。

　フォアグラは最近、英ロンドン（London）の有名デパートHarvey Nicholsで販売が中止されたり、米シカゴ（Chicago）では、鳥インフルエンザの流行や俳優のマーティン・シーン（Martin Sheen）らによる反対運動などで禁止されている。

　スイスのオンライン・ショッピング業者は、調査の結果、フォアグラに明確に反対していることがわかったドイツ語を使用する消費者に対してはフォアグラの販売を中止している。一方で、フランス語を使用する消費者に対しては販売を継続している。(c)AFP