【12月3日 AFP】米疾患対策予防センター(US Centers for Disease Control and PreventionCDC)は、電子メールや携帯電話のメール、チャットなどを使用した「サイバーいじめ」が増加しているとして注意を促した。

 同センターの「インターネットの攻撃性と若者の暴力」に関する報告書によると、10歳から17歳までの子どもの中で「サイバーいじめ」にあったことがある人数の割合は、2000年の6%から50%も上昇して9%となっているという。

 報告書の執筆陣の1人、Corrine Ferdon氏は「明確に言えることは、技術によって支えられた攻撃性は『サイバーいじめ』という言葉をはるかに超えていることだ」と述べ、「技術は着実に進歩している。インターネットに注目しているだけでは大事なことを見逃すだろう」と指摘した。

 報告によると、携帯電話のメールなどのインスタント・メッセージが、いじめにつながるようなメッセージを送る一般的な方法として使用されている。実際にいじめる側、いじめられる側の顔が見える学校でのいじめと異なり、「サイバーいじめ」は匿名性が特徴だ。

 ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のマイスペース(MySpace)に登録していた米ミズーリ(Missouri)州の13歳の女の子が、「ジョシュ(Josh)」という名前の16歳の少年と信じ込んでいた人物と侮辱的な言葉をやり取りし合い、その後自殺を図ったという事例も報告されている。(c)AFP/Glenn Chapman