【11月23日 AFP】ヨーロッパでコカイン消費量が急上昇している。売春への抵抗をかき消すためか、仕事のプレッシャーを忘れるためか、あるいは単なるパーティー感覚か。理由は何であれ、白い粉に手を出す者は後を絶たない。

 ヨーロッパにおけるコカイン使用者数は、2006年の350万人を大幅に上回り、2007年は推定450万人。押収量もこの12か月で1.5倍に急増した。

 ヨーロッパでは、非合法ドラッグの使用で治療を受けた患者の4分の1がコカインを使用した人々で、その数は1999年の約3倍となった。

 2005年にはコカインによる死者が400人を記録した。麻薬・麻薬中毒患者監視センター(European Monitoring Centre for Drugs and Drug AddictionEMCDDA)によると「新たなデータでは、ヨーロッパではコカインが大麻に次いで多く使用されていることが裏付けられた」という。 欧州連合(EU)の27か国にノルウェーとトルコを加えた29か国での調査に基づく報告書では、治療を受けた患者の数と押収量がコカインの広がりを示す主な指標となっている。

 コカインの使用量を減らす、あるいは完全に絶つ有効な治療法は存在せず、多くが再び白い粉に手を出すという。

 2005年には107トン前後のコカインがヨーロッパに運び込まれ、前年から45%増加。(c)AFP/Isabelle Ligner