【11月15日 AFP】世界の超高層ビル上りで「フランスのスパイダーマン」の異名をとるアラン・ロベール(Alain Robert)さん(45)が中国に戻ってきた。今回は高層ビルではなく、山頂の制覇を目指す。国営新華社(Xinhua)通信が15日に伝えた。

 ロベールさんは今年、上海にある中国一の高層ビル「金茂大厦(Jin Mao Tower)」(430メートル)に命綱などの安全装備を着けずに上り、6月に国外退去処分を受けた。

 新華社通信によると、今回は14日に湖南(Hunan)省入りし、18日に張家界(Zhangjiajie)の天門山(Tianmen Mountain、標高1518メートル)の登頂を試みる予定。地元観光当局の宣伝イベントのために招かれたもので、まずケーブルカーで標高1300メートル地点まで上り、そこから山腹のがけをよじ登る。

 6月の逮捕で中国への入国を5年間禁止されたロベールさんだが、湖南省は観光客誘致のきっかけとなるとして再入国を許可するよう当局を説得した。

 ロベールさんは、この地域で5年前にも同様の離れ業をやり遂げており、今回も登山装備の助けを借りずに山頂を制覇できると自信を見せているという。

 自身のウェブサイトによると、ロベールさんは1994年以来、世界の超高層ビルへの挑戦を続けてきた。時には各国の法に触れることもあり、マレーシアで今年3月に88階建てのペトロナス・ツイン・タワー(Petronas Twin Towers)に挑んだ時は、60階まで上ったところで逮捕された。(c)AFP