【10月31日 AFP】オーストラリアで、飼い主を救うために毒ヘビと命がけで戦った牧羊犬が昏睡(こんすい)状態に陥っている。豪AAP通信(Australian Associated Press)が31日、伝えた。

 犬の飼い主、Fay Palethorpeさん(68)はゴールドコースト(Gold Coast)の広大な所有地で庭の手入れ中に、体長2メートルのイースタン・ブラウン・スネークと遭遇。

 驚いて逃げ出したPalethorpeさんをヘビが襲った。その時、飼っていた牧羊犬のオーストラリアン・ケルピー3匹が主を助けようと駆けつけたという。

 うちの1匹、テスがヘビをくわえて放り投げたが耳をかまれた。動物病院に運ばれたテスは内出血を起こしており、すぐに抗毒血清を注射された。

 Palethorpeさんは「もしわたしがかまれていたら、逃げる途中で力尽きていただろうと獣医師に言われた」と語った。

 テスは、ヘビにかまれた28日以降、昏睡(こんすい)状態になっており、獣医師は生存の可能性は五分五分だろうと語っていた。しかし、31日にはまばたきをするなど、少しずつだが回復に向かっているという。(c)AFP