【10月15日 AFP】記録的な売却利益を上げた14日のロンドン・クリスティーズ（Christie’s）の競売会「Post-War and Contemporary Evening Art sale（戦後と現代美術の競売の夕べ）」には、フランシス・ベーコン（Francis Bacon）がロンドン西部のスタジオの家賃代わりに手放した絵画も出品され、高値で売却された。

　「Study from the Human Body, Man Turning on the Light（人体の習作、灯りをつける人）」は、ベーコンがロンドンのクロムウェル・ロード（Cromwell Road）のスタジオの家賃代わりに王立美術学校（Royal College of Art）に1969年に譲渡したもので、808万4500ポンド（約19億2700万円）で競り落とされた。

　この日のクリスティーズの総売上額は3980万ポンド（約94億9000万円）と、同じ競売会の過去の最高売上額の2倍に達した。先週はクリスティーズのライバルのサザビーズ（Sotheby’s）も、ロンドンで競売を行っている。

　ベーコンの作品には競売前から700-900万ポンド（16億7000万-21億5000万円）の値がつくと予想されていた。売上金は、王立美術学校のロンドン西部の新キャンパスの建設費に充てられる予定。

　クリスティーズは2月と6月に現代芸術、印象派芸術の競売会を行うが、今回の現代芸術の競売会は、ロンドンのリージェント・パーク（Regents Park）で15日に終了した芸術展「フリーズ・アート・フェア（Frieze Art Fair）」と時期を合わせて行われた。

　ベーコン、アンディー・ウォーホル（Andy Warhol）、マーク・ロスコ（Mark Rothko）、デイヴィッド・ホックニー（David Hockney）、ジャン・ミッシェル・バスキア（Jean-Michel Basquiat）、バンクシー（Banksy）、ダミアン・ハースト（Damien Hirst）などの著名芸術家の作品とならび、イタリアと中国の芸術家が存在感を示した。中国からは、張曉剛（Zhang Xiaogang）や曽梵志（Zeng Fanzhi）の作品が出品された。(c)AFP