【10月14日 AFP】首都メキシコ市(Mexico City)の歴史的建造物の並ぶ地区でこの週末、いつになく人影が少なくなっている。警察当局が、無認可の露天商数千人を立ち退かせたからだ。

 数百人の警察官が12日、市長の命令で露天商の立ち退きを執行した。道を埋め尽くし、子どもの目前に販売用のわいせつなビデオを並べる露店に苦情を訴える市民と、認可された商人による圧力が強まったことが背景にある。

 立ち退きの結果、ごった返している街路から人の姿が消え、旧植民地時代の建物が残る歴史的地区は同市市長の望みどおり、以前の美しい景観を取り戻した。

 警察当局によると、海賊版のDVDや時計、衣類などを売る約1万2000-1万5000人の露天商は、市中心部の別の場所に移動させられたという。

 12日の立ち退きに先立ち、露天商らは11日、市長の命令に対して抗議デモを行っている。(c)AFP