【9月17日 AFP】香港在住の女性が、ペットのイヌを絞め殺そうとしたニシキヘビと格闘しペットの救出に成功したと、16日付地元紙が伝えた。

 41歳のキャサリン・レオナード(Catherine Leonard)さんが郊外の公園を歩いていたとき、全長4.5メートルのビルマニシキヘビが一緒に散歩していたイヌのペットのポピーに襲いかかったため、レオナードさんはこのニシキヘビに立ち向かった。

「ヘビはポピーに強く巻き付いていて、蹴飛ばして引き離せなかった。でもそのうちにポピーがなんとか抜け出し、ヘビは去って行った」と、レオナードさんは救出劇を振り返る。「その後も、恐ろしくて体の震えがとまらなかった。同じ出来事が起きたら同じ行動はとれないと思うけど、あの時は苦しそうに鳴いているポピーを見て、いてもたってもいられなかったの」

 事件が発生した「サイクン(Sai Kung)カントリーパーク」の付近では2007年に体重22キロもあるハスキー犬がヘビに絞め殺されている。このときも飼い主が救援に向かったが失敗している。8月には、仔ウシが大蛇に食べられたばかりだった。ビルマニシキヘビは成長すると体長6メートル、体重は100キロに達する。

 ヘビ捕獲の専門家、Dave Willott氏によると、通常は大蛇に捕まったイヌは2分で意識を失い、5分で死ぬという。「今回の場合、ヘビはレオナードさんの猛攻撃を受けて、『これはかなわない』と思って去ったのだろう。だがこれはとても珍しいことだ。普通なら獲物に巻き付いたらあきらめないはずだ」と述べ、レオナードさんの勇気がイヌを救ったと指摘している。

 ヘビに捕まったイヌを救出するときには、「まず尻尾を攻撃して、ヘビの体の締めつけを緩め、頭には絶対に触らないこと」とWillott氏はアドバイスしている。(c)AFP