【8月29日 AFP】(8月29日一部修正)世界最大級のカジノリゾート「ベネチアン・マカオ(Venetian Macao)」が28日、マカオにオープンした。このカジノやホテル、店舗などが入った大型複合施設の登場で、マカオはギャンブルの街からアジア最大のエンターテインメントの街に急速に姿を変えていく。

 同施設のオープン前には、さまざまなショーが催され、サプライズ・ゲストとして世界的に有名な歌手のダイアナ・ロス(Diana Ross)が出演、3曲を披露した。その後、オープンの合図の爆竹が鳴らされると、行列を作っていた数千人がカジノになだれ込みゲーム台を埋めていった。

 投資総額24億ドル(約2750億円)の同施設は、コタイ地区(Cotai Strip)と呼ばれる埋め立て地に建設され、カジノだけではない魅力的な施設で数万人の訪問客を集め、カジノ・ブームの中心となることを目指している。

 同施設のカジノは、サッカー場3面分のフロアに870のゲーム台、3400台のスロットマシンを備えている。ショッピング・モールも、本物そっくりの3つの運河に挟まれ、複雑に入り組んでいる。カジノに加え、3000室のホテル、劇場、1万5000人収容のスタジアム、350軒のショップなどを有する同施設は、マカオにラスベガス(Las Vegas)を再現しようとするコタイ地区開発の目玉となっている。

 同施設を経営する米カジノ大手ラスベガス・サンズ(Las Vegas Sands)のシェルドン・アデルソン(Sheldon Adelson)会長兼CEOは、同施設を自身の長年の夢の始まりだと語る。

 ラスベガス・サンズのウィリアム・ウェイドナー(William Weidner)社長兼COOは、同施設について、スティーブ・ウィン(Steve Wynn)氏の持つウィン・リゾート(Wynn Resort)やオーストラリアのクラウン・カジノ(Crown casino)などとは決定的に異なるものを提供するとして、市場の変化を期待していると語った。(c)AFP/Stephanie Wong