【8月6日 AFP】サンデータイムズ(Sunday Times)紙が伝えたところによると、以前はタバコの煙でごまかされていた気の抜けたビールや汗などの不快なにおいを隠すため、英国のパブで人工の芳香剤を使用する試みが本格化する。

 屋内の公共の場での喫煙が禁止された7月1日以来、英国で約2000件のパブを経営をするMitchells and ButlersM and A)は試験的に、「革」や「刈りたての草」、そして「海風」の香りがする芳香剤を使用している。

 同紙によれば、M and A傘下のSizzling Pub CompanyOliver Devine氏は「(禁煙法の施行で)食欲をそそる食べ物のにおいがよく分かるようになった。だが、古くなった食べ物やビール、湿気、汗や体臭、排水溝、それから…上品な表現をすれば胃腸にたまったガスなどのにおいは魅力的なものではない」とした上で、「われわれは高級で道楽的な印象を与える革のにおいと、清潔で家庭的な印象を与える刈りたての草の香りを試すことを検討中だ」と語っている。

 同紙は、2006年3月に同様の喫煙規制が導入されたスコットランドのエディンバラ(Edinburgh)とグラスゴー(Glasgow)にあるM and Aの4店舗では、海風の香りを模倣した「オゾン」芳香剤が試験的に使用されていると伝えている。
 
 パブと同様に喫煙禁止の対象となっているナイトクラブでは、すでにダンスフロアで芳香剤が使用されている。(c)AFP