インド奥地に謎の巨人、目撃者急増で本格調査へ
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【6月11日 AFP】インド北東部のジャングル奥地を毛むくじゃらの巨人がうろついているという目撃情報が相次ぎ、地元自治体が調査に乗り出すことになった。
巨人が目撃されているのは、バングラデシュとブータンとの国境に近いメガラヤ(Meghalaya)州のガロ(Garo)丘陵地帯。地元住民はこの生き物を、「ジャングル男」を意味する「Mande Burung」と名付けている。うわさや目撃情報は数年前からあったが、ここ1カ月で目撃者が急増しているという。
西ガロ丘陵(West Garo Hills)地区の行政官、Samphat Kumar氏は「野生生物の専門家らがチームを組み、毛むくじゃらの巨大生物について地元の人の証言は真実か、調査を実施する」と発表した。
この生き物は、低地に住むヒマラヤの雪男イエティ(Yeti)の親戚か、大きな足跡で知られる北米のサスクワッチ(サスクワッチ)、またはオーストラリアのヨーウィ(Yowie)の遠い親戚かもしれないとも考えられている。
地元で農業を営むWallen Sangmaさん(40)は、最近この生き物の「一家」を見たと話す。「恐ろしい光景だった。大人2匹とそれよりも小さいのが2匹。巨大でたくましく、毛むくじゃらだった。頭は帽子をかぶったようで、色は黒っぽい茶だった」。目撃したとき、森でまきを探していたSangmaさんからこの「モンスター」までの距離は約30~40メートル。「4匹は静かにやぶの中に消えていった」という。
巨大生物の目撃情報については、物理的な証拠が何もないため、科学者たちは懐疑的だった。しかし、存在する可能性はあると言う科学者や研究者もいる。
ガロ丘陵のAchik旅行協会(Achik Tourism society)は、過去10年にわたってこの生物の存在を確認しようと、地元住民から報告があった足跡や「巣」の写真撮影を行ってきた。
「目撃者の描写は、Mande Burungの特徴を示している」と、同協会のT.K. Marak会長は言う。州都シロン(Shillong)から323キロ離れたTura州立大学の動物学科教授であるMarak氏は、「ゴリラや他の未確認動物についても、この地に住んでいる痕跡はない」と述べる。同協会が写真に収めた足跡は長さ33~38センチ。毛の束も収集し、「サンプルを送ってDNAなどの検査をする必要がある」とMarak教授は言う。
地元住民の中には、自分の目で毛むくじゃらの生き物を見つけようと、森に分け入って自ら調査に乗り出す勇敢な人も出てきた。3週間ほど前に巨人を見たというガロ住民のAbu Marakさんは、「運のいい者だけがMande Burungを見るチャンスがあるのかもしれない」と語った。(c)AFP/Zarir Hussain