【5月23日 AFP】英国人は有名人に夢中で、ジャンクフードやインスタント食品を大量に消費する――23日に出版された旅行ガイドブック「ロンリープラネット(Lonely Planet)」は、好意的とは言えない表現を交えながら英国の姿を紹介している。

■軽薄さ浮き彫りに

 同書によると、「『選挙よりテレビ番組に出演するタレントへ投票することに熱心』という事実に示されるとおり、英国人の名声と有名人へのこだわりは強まる一方」だという。

 また、英国人にとっては「鼻歌が歌える」「タイトな服が似合う」「正確な方向にボールを蹴ることができる」という程度のことが「有名人の基準」とし、それでも英国人は「有名人に夢中」との記述も見られる。

 さらに、同書は多くの外国人専門家と同様、「英国人がアルコールを大量に飲み、野蛮で不愉快な行動をとることは深刻な問題」と指摘する。

 国内の食生活については、「英国のジャンクフード消費量は、他の欧州諸国の消費量を総合した数字を上回る」と紹介されている。だが、そうした批判ばかりではなく、「英国で素晴らしい食事をとることができるのは間違いない。英国人の中にはそういった食事を好まない人もいるというだけのこと」と説明している。

■文化的な多様性も

 一方、英国には他国に誇れるものも挙げられている。例えば「多文化主義」は、伝統的な固定観念を和らげるのに一役かってきたという。

 執筆者のデビッド・エルス(David Else)氏は、「英国人はサンデーローストと同じようにチキンマドラス食べ、軍旗敬礼分列行進式(Trooping the Colour)よりもノッティングヒル・カーニバル(Notting Hill Carnival)の見物を好むだろう。ここでは1人ひとりが自分にふさわしいものを見つけることができる」と語る。
 「さまざまな宗教、行事、音楽、食べ物が存在しているため、英国民は国内にいながらにして、多くの文化を経験することができる。これこそが英国の将来であり、多様性を大いに楽しむべきだ」(c)AFP