【ウェリントン/ニュージーランド 13日 AFP】サモアの元首、マリエトア・タヌマフィリ2世(Malietoa Tanumafili II)大首長が12日夜、都アピア(Apia)の国立病院、Tupua Tamasese National Hospitalで死去した。94歳だった。サモアのインターネット・ニュースサイト 、samoanews.comが13日、伝えた。

 マリエトア大首長は生前、タイのプミポン・アドゥンヤデート(Bhumibol Adulyadej)国王、英国のエリザベス2世(Elizabeth II)女王に次いで世界で3番目に長く国家元首を務めた。

 1962年の独立時にマリエトア大首長は、Tupua Tamasese氏と共に着任した首長2人の1人だったが、翌年Tupua氏が死去した後は44年間にわたり、サモアの大首長職を務めてきた。

 同国官房長官は国営テレビに出演し、サモア国民に訃報(ふほう)を伝えた。

 ニュージーランド、ウェリントン(Wellington)のサモア協会で広報を務めるTino Pereira氏は、マリエトア大首長がサモア独立と建国の父だとたたえた。

 マリエトア大首長の任期は終身だったが、今後選出される後継者の任期は5年となる。

 写真は、Mulinu’uの議会前に集まりマリエトア大首長在位40周年を祝い南太平洋諸国に伝わるカバ(kava)と呼ばれる飲み物を飲む儀式を行う部族長たち(2002年6月4日撮影)。