女子サッカー強豪チーム「ウメオIK」、各国の最強プレーヤーたちが集合 - スウェーデン
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【ウメオ/スウェーデン 22日 AFP】スウェーデンの女子サッカー界、強豪チームの1つウメオIK(Umeaa IK)。世界でもその強さを見せるウメオIKには各国から女子のトッププレーヤーが集まる。彼女たちはどんな思いで集まってきているのか。ブラジル出身の女子サッカー選手マルタ・ビエイラ・ダ・シルバ(Marta Vieira da Silva)、中国出身のMa Xiaoxu、地元スウェーデンのハンナ・ユングベリ(Hanna Ljungberg)に話を聞いた。
■FIFA最優秀女子選手賞受賞のマルタ・ビエイラ・ダ・シルバ
ウメオIKスタジアムに近接するクラブハウスでビエイラはインタビューに答えた。数々のトロフィーで彩られた壁に囲まれ、ビエイラは時に携帯電話をさわりながら元気に話した。実生活でもフィールドでも、ビエイラはせっかちな女性のようだ。
男女平等の先進国スウェーデンでは、「女子サッカーは盛んで、ブラジルではなかった援助を受けることができます」と21歳になったビエイラは語り始めた。スウェーデンに来て3年が経つビエイラは、ポルトガル語の強い訛りを残しながらも、スウェーデン語を話す。
「言葉は難しいですね。でももっと難しいのは天気です」とビエイラは笑いながら続けた。真冬にもなると、気温は零下20度にまで下がるという。
慣れない言葉や天気の中でビエイラが経験してきた苦労は実を結んでいる。2006年のFIFA最優秀女子選手賞(2006 FIFA Women’s World Player of the Year)に選ばれているのだ。賞のことを話すと、ビエイラはうれしそうに微笑み、この受賞が、ブラジルでの女子サッカーの進歩につながることを期待しているという。ブラジルと言えば、男子サッカーがあまりにも有名だ。
ウメオIKのAndree Jeglertz監督によれば、ビエイラは「他に類を見ない選手で、彼女のような選手はどこにもいないだろう」と言う。
ブラジル北部アラゴアス(Alagoas)州の中流家庭に育ったビエイラは14歳の時に、バスコ・ダ・ガマ(Vasco da Gama)に入団するためリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)に向かった。14歳までは学校に通っていたが、サッカー選手を引退した後に、もう一度勉強したいとビエイラは考えている。
額は明かそうとしなかったが、ビエイラがウメオで稼ぐ給料で、家族の面倒を見て、貯蓄もできるという。
ウメオIKは国内トップチームで、リーグ優勝5回に加え、UEFA女子杯(UEFA Women’s Cup)を2度制覇している。国際サッカー連盟(FIFA)のランクでスウェーデンは、米国、ドイツ、ノルウェーに続き4位に位置している。
クラブにはビエイラをはじめ、ブラジルのElaine MouraやスイスのRamona Bachmannの外国人選手が在籍している。
■中国からやってきたMa Xiaoxu
Ma Xiaoxuは、ウメオIKが最近中国から獲得した選手で、アジアでもトップクラスの選手と評価されている。6か月の契約のもと、3月にウメオにやってきたばかりだ。2007年の9月に中国で開催される女子サッカーW杯(2007 FIFA Women's World Cup)の際には、中国へ戻ることになっている。
Xiaoxuは、クラブに関して「素晴らしいチームです。欧州一だと思います。ここで良い経験を積んで、中国に戻りたいです」と語った。
しかし、スウェーデンに来たばかりのころは苦労もしたという。Xiaoxuはスウェーデン語も英語も話せないのだ。「とても寂しいです」と通訳を介して答えたXiaoxu。それでもフィールドの上では、「何の問題もない」という。また「監督と話すときは、絵を用いたりもします」と語った。
■ベテラン選手の地元出身ハンナ・ユングベリ
ハンナ・ユングベリは、スウェーデンで最も体格の大きい選手で、海外や国内の他のチームからのオファーを受けながらも、長い間クラブに在籍している。
ダーゲンス・ニュヘテル(Dagens Nyheter)紙は、ウメオIKのこの3人を「最強の3ストライカー」だと評している。
21日にはUEFA女子杯をかけ、英国のアーセナル(Arsenal)とホームで第1戦を戦う。ユングベリは「楽しみにしています。アーセナルは良いチームです。良い試合になると思います」と午後の練習へ向かう前に語った。
写真は、ストックホルムの競技場でリフティングをするビエイラ(左)とドイツのビルギット・プリンツ(Birgit Prinz)(2004年5月7日撮影)。(c)AFP/PRESSENS BILD/JACK MIKRUT
■FIFA最優秀女子選手賞受賞のマルタ・ビエイラ・ダ・シルバ
ウメオIKスタジアムに近接するクラブハウスでビエイラはインタビューに答えた。数々のトロフィーで彩られた壁に囲まれ、ビエイラは時に携帯電話をさわりながら元気に話した。実生活でもフィールドでも、ビエイラはせっかちな女性のようだ。
男女平等の先進国スウェーデンでは、「女子サッカーは盛んで、ブラジルではなかった援助を受けることができます」と21歳になったビエイラは語り始めた。スウェーデンに来て3年が経つビエイラは、ポルトガル語の強い訛りを残しながらも、スウェーデン語を話す。
「言葉は難しいですね。でももっと難しいのは天気です」とビエイラは笑いながら続けた。真冬にもなると、気温は零下20度にまで下がるという。
慣れない言葉や天気の中でビエイラが経験してきた苦労は実を結んでいる。2006年のFIFA最優秀女子選手賞(2006 FIFA Women’s World Player of the Year)に選ばれているのだ。賞のことを話すと、ビエイラはうれしそうに微笑み、この受賞が、ブラジルでの女子サッカーの進歩につながることを期待しているという。ブラジルと言えば、男子サッカーがあまりにも有名だ。
ウメオIKのAndree Jeglertz監督によれば、ビエイラは「他に類を見ない選手で、彼女のような選手はどこにもいないだろう」と言う。
ブラジル北部アラゴアス(Alagoas)州の中流家庭に育ったビエイラは14歳の時に、バスコ・ダ・ガマ(Vasco da Gama)に入団するためリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)に向かった。14歳までは学校に通っていたが、サッカー選手を引退した後に、もう一度勉強したいとビエイラは考えている。
額は明かそうとしなかったが、ビエイラがウメオで稼ぐ給料で、家族の面倒を見て、貯蓄もできるという。
ウメオIKは国内トップチームで、リーグ優勝5回に加え、UEFA女子杯(UEFA Women’s Cup)を2度制覇している。国際サッカー連盟(FIFA)のランクでスウェーデンは、米国、ドイツ、ノルウェーに続き4位に位置している。
クラブにはビエイラをはじめ、ブラジルのElaine MouraやスイスのRamona Bachmannの外国人選手が在籍している。
■中国からやってきたMa Xiaoxu
Ma Xiaoxuは、ウメオIKが最近中国から獲得した選手で、アジアでもトップクラスの選手と評価されている。6か月の契約のもと、3月にウメオにやってきたばかりだ。2007年の9月に中国で開催される女子サッカーW杯(2007 FIFA Women's World Cup)の際には、中国へ戻ることになっている。
Xiaoxuは、クラブに関して「素晴らしいチームです。欧州一だと思います。ここで良い経験を積んで、中国に戻りたいです」と語った。
しかし、スウェーデンに来たばかりのころは苦労もしたという。Xiaoxuはスウェーデン語も英語も話せないのだ。「とても寂しいです」と通訳を介して答えたXiaoxu。それでもフィールドの上では、「何の問題もない」という。また「監督と話すときは、絵を用いたりもします」と語った。
■ベテラン選手の地元出身ハンナ・ユングベリ
ハンナ・ユングベリは、スウェーデンで最も体格の大きい選手で、海外や国内の他のチームからのオファーを受けながらも、長い間クラブに在籍している。
ダーゲンス・ニュヘテル(Dagens Nyheter)紙は、ウメオIKのこの3人を「最強の3ストライカー」だと評している。
21日にはUEFA女子杯をかけ、英国のアーセナル(Arsenal)とホームで第1戦を戦う。ユングベリは「楽しみにしています。アーセナルは良いチームです。良い試合になると思います」と午後の練習へ向かう前に語った。
写真は、ストックホルムの競技場でリフティングをするビエイラ(左)とドイツのビルギット・プリンツ(Birgit Prinz)(2004年5月7日撮影)。(c)AFP/PRESSENS BILD/JACK MIKRUT