【8月20日 AFP】ブルガリアの首都ソフィア(Sofia)の病院で19日、67歳の女性患者の腹部から23キロもの巨大な腫瘍が摘出された。手術を担当した外科医らによると、古い医学書にしか書かれていないような珍しいケースだという。  

 この女性患者は、インフルエンザにかかった後の合併症と高熱のため、市内の大学病院に入院した。しかし、同病院の産婦人科医らが診察したところ、巨大な腫瘍が生命の維持に必要な多くの臓器を圧迫していることが分かった。  

 同病院の外科医は、「7歳か8歳の子どもの体重に相当する23キロの腫瘍を摘出した。長年外科医をしているが、これほどまでに病気が放っておかれたケースは見たことがない」との声明を発表した。  

 また、別の外科医は、「20世紀初頭の医学書で、こうした珍しいケースを目にしたことがあるが、20年間も健康診断を受けていない患者が今もいると知って心配している」と話した。  

 女性患者は医師らに対し、腫瘍があることは20年ほど前から知っていたが、手術を受けるのが怖かったと話したという。  

 女性患者は手術により、体重が3分の1減少したという。(c)AFP