【7月11日 AFP】世界保健機関(WHO)は10日、喫煙による年間死者数が600万人に上り、この傾向が続けば、2030年には年間死者数が800万人に達するとの見通しを発表した。

 WHOのマーガレット・チャン(Margaret Chan)事務局長は10日、パナマで開かれた会議で、「たばこの広告や販売促進活動を一丸となって規制しなければ、かつてないほど積極的なたばこ業界によって、青年や若い成人の喫煙意欲がかきたてられ続けるだろう」と述べた。

 WHOによると、死亡した600万人のうち500万人は喫煙者または喫煙経験者で、60万人は受動喫煙者だった。

 20世紀の喫煙による死者数は1億人に上るとされる。抜本的な改革をしなければ、今世紀の喫煙による死者数は10億人に上るとWHOは警告している。

 一方、報告によると、92か国の23億人が何らかの喫煙規制による恩恵を受けており、この数値は5年前から2倍以上に増えた。(c)AFP