【5月14日 AFP】ヒトゲノムの分析により、精巣がんの遺伝的要因と先天性心疾患の非遺伝的要因についての興味深い手掛かりを得たとする2つの研究結果が、13日に発表された。

 英科学誌ネイチャー・ジェネティクス(Nature Genetics)で発表された米ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)の研究では、1万3000人超の男性を対象に、精巣がんを患っている男性とそれ以外の男性のDNAコードを比較した。その結果、精巣がんのリスクを高める4つの遺伝子突然変異が新たに見つかった。解明された突然変異の数はこれで17となった。精巣がんは若い男性が発症する可能性が最も高いがん。

 一方、英科学誌ネイチャー(Nature)で発表された米エール大学医学大学院(Yale University School of Medicine)の研究では、両親の遺伝子にはないが子どもの遺伝子にはみられる一連の突然変異が、重い先天性心疾患の少なくとも10%の原因になっていることが分かったという。先天性心疾患は新生児100人に1人近くの割合で起こる。(c)AFP