【1月24日 AFP】世界保健機関(World Health OrganizationWHO)は23日、パキスタンで今月、はしかに感染した子ども100人以上が死亡したと発表した。「憂慮すべき大流行」だと懸念を表明している。

 WHOのマリアム・ユヌス(Maryam Yunus)報道官は「今年1月1日~19日に、肺炎や脳炎、下痢といったはしかの合併症で死亡した子どもは103人に上る」とAFPの取材に述べた。このうち63人は、2010年以降3年連続で洪水被害に遭っている南部シンド(Sindh)州の子どもたちだという。

 WHOによると、2012年にはしかにより死亡した子どもはパキスタン全土で300人を超え、2011年の64人(うち28人がシンド州在住)から急増した。関係当局は洪水が原因とみている。

 ユヌス報道官は、シンド州に死者が集中している大きな要因として、特に被害の大きかった地域を中心に子どもたちが栄養不良に陥っている点を指摘した。

 パキスタン保健省当局者によると、1月のはしか死者数は既に「過去最高」という。(c)AFP