少し太めのほうが健康?米疾病対策センター研究
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【1月4日 AFP】標準体重より2~3キロ太っているのは、そう悪いことではないかもしれないという新たなメタ分析の結果が1日、米国医師会雑誌(Journal of the American Medical Association、JAMA)に発表された。
米疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)のキャサリン・フリーガル(Katherine Flegal)氏らの研究チームは、北米、欧州、南米、アジアの100件近い研究データと、成人280万人の健康に関する情報を分析した。
サンプル対象者のうち約27万人が研究対象期間内に死亡したが、年齢や性別、喫煙歴といった他の条件を制御した比較対照の結果、身長体重から求められる肥満度指数(BMI)で「過体重」に分類されたグループのほうが、「普通体重」とされたグループよりも死亡リスクが6%低かった。
またBMIで30以上35未満のやや肥満にあたる「肥満度2」のグループでは、同じ対象期間の死亡リスクが5%低かった。
しかしBMI35以上(肥満度3、4)の本格的な肥満となると、死亡率は「普通体重」に比べて29%も上昇した。
肥満は健康に悪いが、多少の体重過多なら健康にプラスに働き得ることを説明できる理由は、幾つかあると研究チームは指摘。例えば、体脂肪が増えると心臓を保護するという代謝利点が得られる可能性や、脂肪の蓄積に余分があったほうが食事が困難な疾患時などに強いといった点を挙げている。
フリーガル氏は2005年に、過体重と長生きの関連性を示した論文を発表し論議を呼んだが、今回の研究はより膨大なデータに基づいている。
ただし、CDCのトーマス・フリーデン(Thomas Frieden)所長は声明で、「肥満が不健康なことは明らかだ。糖尿病や心疾患、がん、その他多くの健康問題のリスクを上昇させる。少しずつでも持続的な運動を増やし食生活を改善することで、大きな健康改善になる」と強調している。(c)AFP
米疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)のキャサリン・フリーガル(Katherine Flegal)氏らの研究チームは、北米、欧州、南米、アジアの100件近い研究データと、成人280万人の健康に関する情報を分析した。
サンプル対象者のうち約27万人が研究対象期間内に死亡したが、年齢や性別、喫煙歴といった他の条件を制御した比較対照の結果、身長体重から求められる肥満度指数(BMI)で「過体重」に分類されたグループのほうが、「普通体重」とされたグループよりも死亡リスクが6%低かった。
またBMIで30以上35未満のやや肥満にあたる「肥満度2」のグループでは、同じ対象期間の死亡リスクが5%低かった。
しかしBMI35以上(肥満度3、4)の本格的な肥満となると、死亡率は「普通体重」に比べて29%も上昇した。
肥満は健康に悪いが、多少の体重過多なら健康にプラスに働き得ることを説明できる理由は、幾つかあると研究チームは指摘。例えば、体脂肪が増えると心臓を保護するという代謝利点が得られる可能性や、脂肪の蓄積に余分があったほうが食事が困難な疾患時などに強いといった点を挙げている。
フリーガル氏は2005年に、過体重と長生きの関連性を示した論文を発表し論議を呼んだが、今回の研究はより膨大なデータに基づいている。
ただし、CDCのトーマス・フリーデン(Thomas Frieden)所長は声明で、「肥満が不健康なことは明らかだ。糖尿病や心疾患、がん、その他多くの健康問題のリスクを上昇させる。少しずつでも持続的な運動を増やし食生活を改善することで、大きな健康改善になる」と強調している。(c)AFP