【11月22日 AFP】ポルトガルのマデイラ(Madeira)島で、1300人以上がデング熱にかかった恐れがあると報告され、欧州で1920年代以来となる流行の兆しが出ている。

 スウェーデンのストックホルム(Stockholm)に本部を置く欧州疾病予防管理センター(European Centre for Disease Prevention and ControlECDC)の20日の発表によると、ポルトガル保健省は、11日の時点で669人がデング熱と診断され、さらに688人がデング熱にかかった疑いがあると報告した。

 デング熱と診断された患者のうちポルトガル本土、英国、ドイツ、フランス、スウェーデンの約25人は、マデイラ島から帰った後に発症したという。

 これまでのところ死者は出ていないが、人気リゾート地のマデイラ島には多くの人が訪れることから、ECDCはデング熱の発生は広範囲に及び、公衆衛生に大きな影響を与えると警告している。

 デング熱はネッタイシマカ(Aedes aegypti)が媒介するウイルスによる感染症。高熱、頭痛、かゆみ、関節痛などの症状が出て、重症になると出血して死亡することもある。(c)AFP