【10月5日 AFP】ニュージーランド国営研究機関「アグリサーチ研究所(AgResearch Institute)」が開発した、牛乳アレルギーの原因となるタンパク質を大幅に減少させた乳を出すクローン乳牛「デイジー(Daisy)」。2日発表された論文によると、遺伝子操作によって乳に含まれるベータラクトグロブリン(BLG)量を大幅に減らすことに成功したという。

 研究に参加したステファン・ワグナー(Stefan Wagner)博士は、「アレルギーを引き起こさない牛乳」の実現に近づく医学的前進だと述べた。同博士によると、BLGは人間の母乳には含まれていないホエイ(乳清)タンパク質で、牛乳アレルギーの原因物質とされている。

 デイジーには尻尾が生まれつき無いが、研究チームは遺伝子操作が原因ではないとしている。(c)AFP