【9月19日 AFP】米国の子供たちの健康が塩分の過剰摂取でおびやかされているとの調査結果が、17日の米小児科専門誌「ペディアトリクス(Pediatrics)」に掲載された。

 米疾病対策センター(Centers for Disease Control and PreventionCDC)が米国内の8歳~18歳の子ども6235人の食生活について行った調査によると、1日当たりの平均ナトリウム摂取量は3387ミリグラムで、医師らが目安とする1500ミリグラムの2倍以上だった。これは大人の標準摂取量とほぼ同じだ。

 調査では、子供たちが摂取する塩分の4分の3は加工食品やファストフード由来だったという。

 塩分の過剰摂取は高血圧を引き起こし、心臓疾患や脳卒中などのリスクを高める。これらの病気はかつては成人特有と考えられていたが、近年では子供の発症例が増加する傾向にある。CDCは、太り過ぎや肥満の子供たちの高血圧リスクは特に高いと警鐘を鳴らす。

 CDCの報告を受け、アメリカ心臓協会(American Heart AssociationAHA)は米食品医薬品局(US Food and Drug AdministrationFDA)に対し食品の塩分含有量に上限を定めるよう呼び掛けるとともに、塩分摂取量削減を国の最優先事案とするよう米連邦関係当局に強く求めた。(c)AFP