【7月7日 Relaxnews】出産に恐怖感を抱く女性は、そうでない女性よりも分娩時間が長引く傾向にあるとした論文が前月27日、産婦人科専門誌「BJOG: An International Journal of Obstetrics and Gynecology」に掲載された。

 ノルウェーの研究チームは、自然分娩での出産を予定しているノルウェー女性2206人を対象に、妊娠32週目の時点で33項目から成る質問票形式で出産に関する恐怖感について調べた。すると回答者の7.5%が出産に対して病的なほど強い恐怖感を抱いており、この女性たちの分娩時間は平均8時間で、出産を不安に感じていない女性たちの平均分娩時間6時間28分よりも約1時間半、長かった。

 研究チームは、生理的条件や若さが出産に対する恐怖感の要因となり得ると指摘した上で、出産を怖がっていた回答者でも、その89.1%が経膣分娩で出産していると強調した。この数字は、出産に恐怖感のない回答者の経膣分娩率93.2%とさほど変わらない。

 この結果から論文の共著者、オスロ大学(University of Oslo)のサマンサ・サルベセン・アダムズ(Samantha Salvesen Adams)氏は、出産に恐怖を抱く女性に対して一様に選択的帝王切開を勧めるべきではないと述べ、また妊娠期間におけるメンタルケアが重要性だと指摘している。

 出産に恐怖感を持つ女性が共通して挙げる要因としては、初産であることや、陣痛促進剤の使用、吸引・鉗子分娩を経験したことなどがある。(c)Relaxnews/AFPBB News