【6月21日 Relaxnews】個人のネットサーフィンの方法と精神衛生に強い関連があることが、最新の調査で明らかになった。
 
 うつの人は義務のようにメールをチェックし、動画を見ることが多く、複数のネット画面を頻繁に切り替える傾向が強かった。

 同調査は2011年、米ミズーリ工科大学(Missouri University of Science and Technology)のスリラム・チェラッパン(Sriram Chellappan)准教授(計算機工学)とソフトウェア開発技術者のラガベンドラ・コティカラプディ(Raghavendra Kotikalapudi)氏が、同大学の学部生有志216人を対象に行った。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)への寄稿で両氏は「大きな発見が2つあった。1つ目はインターネットの使い方の特徴でうつと相関するものが複数あったこと。2つ目はうつ症状のある被験者の間で統計的に高い頻度でみられるインターネットの使用のパターンがあったことだ」と述べている。
 
 研究者らは、調査結果はユーザーの携帯電話や大学内ネットワークにおけるネットサーフィンの傾向を追跡するソフトウェアの開発に役立つかもしれないとしている。こうしたソフトウェアにより、親や大学のカウンセラーはうつ傾向を示すインターネットの使い方をしている学生に気付くことができる。

 同調査の結果は、米電気電子学会(Institute of Electrical and Electronic EngineersIEEE)の学会誌「Technology and Society」の次号に掲載される予定。

 2010年に行われた2件の大規模な調査でも、インターネットの使用とうつの関連が示されている。そのうち1319人を対象に行った調査では、「ネット依存を自覚している人の多くが高いレベルのうつ症状を示した」と結論付けている。

 また、中国の10代の若者1041人のインターネット使用傾向を9か月間にわたって分析した調査は「もともと精神疾患のない若者も、インターネット漬けになると結果的にはうつにつながる可能性がある」ことを明らかにしている。(c)Relaxnews/AFPBB News