【5月3日 Relaxnews】減量はしたいけれど、筋力は落としたくないし代謝も高めたいと望む人には、やはりウエートトレーニングが効果的なようだ。しかも、うめき声をあげるほど重度のトレーニングでなくても、軽めの負荷で同様の効果が得られるという論文が1日、医学誌「応用生理学ジャーナル(Journal of Applied Physiology)」に発表された。

 論文を発表したカナダ・マクマスター大学(McMaster University)の研究チームの1人、キャメロン・ミッチェル(Cameron Mitchell)氏によれば、筋力トレーニングを重いウエートで行った場合と軽めのウエートで行った場合を比較した結果、筋肉を成長させる効果は同じだったという。もっとも、軽度のウエートトレーニングで重度のトレーニングと同じ効果を得るためには、回数を2倍程度に増やす必要がある。

 論文は、筋肉を最大限に成長させるには、重いウエートを使った筋トレを6回から12回、筋肉が疲労するまで繰り返す必要があるという定説にも疑問を呈した。

 研究チームは、健康な若い男性にウエートの負荷を変えたトレーニングを週3日、10週間行ってもらい、脚の筋肉がどのように変化するかを調べた。被験者は、重いウエートで1セット8~12回の筋トレを3セット行うグループと、軽めのウエートで1セット25~30回の筋トレを3セット行うグループに分けられた。

 10週間後に、それぞれのグループの被験者の筋肉量をMRI(磁気共鳴画像装置)で調べたところ、どちらのグループにも違いはなかったという。

 関節にトラブルを抱える中高年にとってこの研究結果は朗報だ。過度のウエートトレーニングに陥るリスクを避けつつ、筋トレ効果を得られることが分かったからだ。

 ミッチェル氏は「この研究は、重い負荷をかけない軽めのウエートトレーニングでも、効果を得る方法があることを示した」と語った。

 最近の別の研究でも、60歳以上で筋肉量を維持するためには、ウエートトレーニングの回数を若者よりも増やす必要があるという結果が出ている。(c)Relaxnews/AFPBB News