【4月26日 AFP】米形成外科学会(American Society of Plastic SurgeonsASPS)の23日の発表によると、顎にインプラントを入れる美容整形術の人気が米国で急上しており、男女ともにトレンドとして急成長している。

 同学会の報告によれば、2011年に米国で顎のインプラント整形を受けた人は、男性が前年比76%増の1万593人、女性が同66%増の1万87人であわせて71%の増加となった。特に40代以上で人気があるという。

  ASPSのマルコム・ロス(Malcolm Roth)会長は「老化の兆候が一番最初に現れるのが顎と周辺のライン。しわ取り術やまぶたの手術と同様、顎の整形は若々しい外見を取り戻す方法のひとつだと考えられている」と説明する。

 また「ビデオチャット技術によって自分の顔を以前よりも目にする人が増え、顎のラインが自分で願っているほどシャープでないことに気付いた点もあるかもしれない。インプラントによる顎の整形術は劇的な違いをもたらす」とも述べている。

 ちなみに2010~11年にかけての他の顔の部位の美容整形は、くちびるが前年比49%増、頬が47%増、さらに従来からあるしわ取り術はわずか5%と、顎の整形術の人気が飛び抜けている。

 外見にこだわりの強い企業幹部らを顧客に持つニューヨークの形成外科医、ダリック・アンテル(Darrick Antell)医師は、権力を持つ人々にとって、顎は象徴的な特徴だと言う。「CEOは背が高く、魅力的で、ルックスが良い傾向があることは周知の事実。さらにそうした人々は顎の印象が強い傾向もある。そうしたことから、人は無意識のうちに、より強い顎ほど、権威や自信、信頼性などを連想するのです」(c)AFP