【4月4日 AFP】米食品医薬品局(Food and Drug AdministrationFDA)は3日、「Japan Rapid Weight Loss Diet Pills(日本急速減量ダイエットピル)」という名で販売されている中国製ダイエット用錠剤について、発がん性がある疑いのある物質を含んでいるとして服用しないよう消費者に呼びかけた。

 FDAによれば、この製品は秀身堂(Xiushentang、本社:中国)という企業が販売しており、服用すれば体重を減らすことができるという触れ込みでオンラインショッピング大手のアマゾン(Amazon.com)などの人気ウェブサイトでも売られている。

 製品にはグリーン、イエロー、ブルーの3つのタイプがあるが、FDAはこれら全てについて服用を停止し、残りは破棄するように勧告するとともに、副作用がみられた場合は医師の診断を受けるよう呼びかけている。

■3タイプ全てに危険な物質

 FDAがこの製品を検査した結果、3つのうち「グリーン」には「申告されていないフェノールフタレイン」が含まれていたという。FDAの発表では「フェノールフタレインは化学実験に用いられる溶液で、発がん性の疑いがあり米国での販売認可が下りていない物質」だとされている。

「イエロー」にはフェノールフタレインに加え、心臓発作や脳卒中のリスクを高めるとして2010年にFDAが販売元に自主回収を要請し、米国での販売が中止された食欲抑制剤「メリディア(Meridia)」の主成分シブトラミンが含まれていた。

「ブルー」にはシブトラミンとエフェドリンアルカロイドが含まれていたという。エフェドリンを含む製品は、血圧を危険なレベルまで上昇させる恐れがあるとして米国での販売が禁止されている。

 FDAによれば、今回の製品のように、有害な恐れがある成分をひそかに混入させた製品がダイエットサプリメントとして販売されるケースが増えているという。(c)AFP