【3月27日 AFP】1日の睡眠時間が6時間未満の人も、8時間より多い人も、睡眠時間が6~8時間以内の人と比べて、心臓疾患にかかる割合が高いという研究結果を25日、米国のチームが発表した。

 これまでにも小規模の複数の研究で同様の結果は出ているが、ロザリンド・フランクリン医科大学(Rosalind Franklin University of Medicine and Science)シカゴ・メディカル・スクール(Chicago Medical School)の研究チームが、米全国健康・栄養調査(National Health and Nutrition Examination SurveyNHANES)に応じた45歳以上の米国人から3000人を抽出し、5種類の心疾患と睡眠との関連性を調べた今回の研究は、過去の研究結果を裏付けるものとなった。

 調査では回答者に睡眠傾向を聞いたうえで、これまでにうっ血性心不全や心筋梗塞、冠動脈疾患、狭心症、心臓発作と診断されたことがあるかどうかを尋ねた。

 その結果、毎晩寝不足だと答えた人は、睡眠時間が6~8時間の人と比べて、心臓発作や心筋梗塞を起こす割合が2倍、うっ血性心不全は1.6倍高かった。一方、睡眠時間が毎晩8時間を超える人でも、狭心症の割合が2倍、冠動脈疾患の割合が1.1倍高かった。

 研究を主導した同スクールのロヒト・アローラ(Rohit Arora)氏は、「これらの結果から、毎晩の睡眠時間を6~8時間以内にすることが、おそらく長期にわたって心疾患のリスク軽減につながるのだろう」と語った。(c)AFP