帝王切開を経験した女性の自然分娩はリスク増、豪大研究
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【3月16日 AFP】第1子を帝王切開で出産した女性が、第2子を自然分娩で産むと出産リスクが高くなるという研究論文を13日、オーストラリアのチームが米科学誌「プロスワン(PLoS ONE)」に発表した。
研究を行ったのは、豪アデレード大学(University of Adelaide)の母子健康研究センター「Australian Research Centre for the Health of Women and Babies」の研究チーム。チームは、国内14の産院で、第1子を帝王切開で出産した経験を持ち、現在第2子を出産予定の女性2345人を対象に調査を行った。対象となった女性の半数は、第2子も帝王切開を希望、残る半数は自然分娩を希望していた。
両者を比較したところ、第2子の出産後、新生児が死亡したり深刻な合併症を発症した割合は帝王切開出産が0.9%だったのに対し、自然分娩では2.4%とリスクが高くなっていた。また大量出血など母体における分娩時のリスクも、0.8%対2.3%と自然分娩のほうが高かった。
論文の主著者で同センターのキャロライン・クローザー(Caroline Crowther)氏は、「帝王切開経験のある女性が再び妊娠した場合の出産方法について、これまでは帝王切開と自然分娩それぞれの利点と危険性を比較した信頼性の高いデータがなかった」と指摘。今回の研究結果について、「女性、医療関係者、政策決定者それぞれに有益な情報となる。帝王切開を経験している女性の次の出産方法を選択する際に、健康面でのアドバイス向上につながるだろう」と期待を寄せた。
帝王切開による出産は世界的に増加傾向にあり、今回の研究が行われた豪州でも、出産の3分の1が帝王切開によるものだ。また、帝王切開を経験した女性の83%は、2度目の出産でも帝王切開を選んでいる。
今回の調査対象となった女性では、当初は自然分娩を希望していた女性のうち43%が医療上の理由から帝王切開で出産している。(c)AFP
【参考】「プロスワン」発表の同論文(英語)
研究を行ったのは、豪アデレード大学(University of Adelaide)の母子健康研究センター「Australian Research Centre for the Health of Women and Babies」の研究チーム。チームは、国内14の産院で、第1子を帝王切開で出産した経験を持ち、現在第2子を出産予定の女性2345人を対象に調査を行った。対象となった女性の半数は、第2子も帝王切開を希望、残る半数は自然分娩を希望していた。
両者を比較したところ、第2子の出産後、新生児が死亡したり深刻な合併症を発症した割合は帝王切開出産が0.9%だったのに対し、自然分娩では2.4%とリスクが高くなっていた。また大量出血など母体における分娩時のリスクも、0.8%対2.3%と自然分娩のほうが高かった。
論文の主著者で同センターのキャロライン・クローザー(Caroline Crowther)氏は、「帝王切開経験のある女性が再び妊娠した場合の出産方法について、これまでは帝王切開と自然分娩それぞれの利点と危険性を比較した信頼性の高いデータがなかった」と指摘。今回の研究結果について、「女性、医療関係者、政策決定者それぞれに有益な情報となる。帝王切開を経験している女性の次の出産方法を選択する際に、健康面でのアドバイス向上につながるだろう」と期待を寄せた。
帝王切開による出産は世界的に増加傾向にあり、今回の研究が行われた豪州でも、出産の3分の1が帝王切開によるものだ。また、帝王切開を経験した女性の83%は、2度目の出産でも帝王切開を選んでいる。
今回の調査対象となった女性では、当初は自然分娩を希望していた女性のうち43%が医療上の理由から帝王切開で出産している。(c)AFP
【参考】「プロスワン」発表の同論文(英語)