【3月9日 AFP】心臓手術から3か月後の生存率は、配偶者がいる人は単身者の3倍以上に上るという論文が、米社会学会(American Sociological Association)の専門誌「Journal of Health and Social Behavior」に7日発表された。

 今回の調査を率いた米エモリー大(Emory University)の社会学者、エレン・アイドラー(Ellen Idler)教授は「手術後の最も重要な回復期間の生存率に劇的な差が表れている。男女を問わず、結婚していれば生存率が大幅に高くなることが分かった」と述べた。

 結婚している人の方が長生きするという説は、古くは19世紀半ばのフランスでも提唱された記録がある。だが今回アイドラー教授の研究チームは、重篤な病気のケースに焦点を当てて調査を行った。
 
 今回の研究には、米疾病対策センター(US Centers for Disease Control and PreventionCDC)の死亡統計と、心臓バイパス手術経験者500人以上の聞き取り調査が使用された。

 同教授は、結婚している人は手術室に「より楽観的な気持ちで」入ると指摘し、「痛みや苦痛、手術への不安に耐えられるかどうかという質問に、配偶者がいる人のほうがイエスと答える傾向が強かった」と語った。(c)AFP