【2月28日 AFP】米疾病対策センター(US Centers for Disease Control and PreventionCDC)は27日、インフルエンザA型の新たなウイルス株をオオコウモリ科の検体から検出したと発表した。コウモリが鳥類同様にウイルスを媒介しうることが初めて示されたことになるが、このウイルス株は人体には害を及ぼさないと考えられるという。

 ウイルスは中米グアテマラの2か所で捕獲されたオオコウモリ科の検体316匹のうち、3匹から検出された。この種類は、いわゆる吸血コウモリではないため果物を食べるとされる。

 2009年に大流行した「新型インフルエンザ」ことインフルエンザA型(H1N1)は動物由来として知られ、その変異株はヒトに感染する能力を得た。

 同センターによると、研究所での初期試験の結果、今回見つかったウイルスがヒトへの感染およびヒト間感染の能力を得るには、大きな変異が必要であることが分かったという。また変異が生じるためには、コウモリ以外の動物(ブタ、馬、犬など)が、今回見つかったコウモリのインフルエンザウイルスとヒトのインフルエンザウイルスの両方に感染する必要があるとした。(c)AFP