【2月6日 AFP】米マサチューセッツ(Massachusetts)州ボストン(Boston)にあるボストン小児病院(Children's Hospital Boston)は5日、6つの臓器移植手術を受けた9歳の少女が目覚ましい回復を遂げていると発表した。

 メーン州(Maine)出身のアラーナ・シェベネル(Alannah Shevenell)ちゃんの手術は1月31日、同病院で行われた。2008年以降悪化の一途をたどっていたアラーナちゃんの悪性のがん性増殖は、胃と肝臓、膵臓(すいぞう)、食道、小腸、脾臓(ひぞう)をむしばんでいた。

 同病院は声明で「アラーナちゃんは祖母に付き添われて100日ほど当院に入院し、複数の内臓を危険にさらしていたまれな進行性がんの治療を受けた。だが他のあらゆる治療が失敗したため、当院の小児移植センターのヒュンベ・キム(Heung Bae Kim)所長は、アラーナちゃんの腫瘍を摘出し、腫瘍があったことで傷ついた6つの内臓を置き換える、複数の内臓移植手術を提案した」と述べた。

 アラーナちゃんと同じ血液型で同じ体格の子どもが最近死去したことから、同時に複数の臓器移植手術を行うことができた。

 キム所長は、現地紙ボストン・グローブ(Boston Globe)に、アラーナちゃんが完全に回復することを見込んでいると述べ、「彼女は、活動という点で実質的な制約を受けることはなくなるだろう」と語った。(c)AFP