【2月1日 Relaxnews】職場での毎日を台無しにするひどい上司がいるなら、職場の人間関係を改善させるためにその上司に比較的強度の高い運動をさせる必要があるとする研究が、学術出版などを手がけるシュプリンガーの専門誌「ビジネスと心理学ジャーナル(Journal of Business and Psychology)」に掲載された。

 研究は、米国の2大学の経営学修士(MBA)の学生とその指導にあたる200人近くを対象に、生活習慣と職場での経験についてのアンケート調査を実施。その結果、定期的に運動をする上司による部下への「虐待」の報告は少なく、ストレスの多い上司の下で働く部下ほど自分がいじめられていると感じていることが分かった。

 英紙テレグラフ(Telegraph)はこの研究について「部下が上司の職場でのストレスの矢面に立たされるという従来の研究結果を裏付ける」ものとなったと報じた。

 米ノーザン・イリノイ大学(Northern Illinois University)の研究チームは論文の中で「エクササイズが、上司の抱えるストレスと、いじめにあっているという部下の認識との間の緩衝材になることを分析した初めての研究」と述べた。

 過去の研究では、上司が部下の仕事だけでなく結婚生活にも影響を及ぼすことが明らかにされている。米ベイラー大学(Baylor University)で行われた研究によると、厳しい上司や気むずかしい上司がいる人ほど、パートナーとけんかしたりパートナーに不満やいら立ちを覚えがちであることが判明した。

 会社を辞める以外に何か方法はないかって?英国の研究によれば、上司のことをどう思っているかを本人に率直に言うことは健康に良いし、上司本人の向上にも役立つ。英国心理学会(British Psychological Society)で発表された研究結果によれば、従業員に自分の上司の評価を普段から行うよう奨励することで、「幸せで健康的でストレスのない従業員」を作れるのだという。(c)Relaxnews/AFPBB News