【1月27日 AFP】パキスタン中部パンジャブ(Punjab)州政府は27日、地元の製薬会社が製造した低品質の心臓病の薬を服用した患者100人近くが薬物有害反応を起こして死亡したと発表した。他に287人が深刻な症状でラホール(Lahore)の病院に入院中という。

 州政府によると問題となっているのは、州立パンジャブ心臓疾患研究所(Punjab Institute of CardiologyPIC)が主に貧困層の患者らに無料配布した5種類の薬のうちの1つ。前年12月に、同ロットのこの薬を服用した患者23人が死亡したことで問題が発覚した。

 服用した患者らは、白血球と血小板が急減し骨髄機能が低下したため死亡したという。

 地元警察は、薬を製造した製薬会社3社の代表らを逮捕した。初期捜査では、地元生産の医薬品について「質が劣る」ことが明らかになったという。捜査に加わっている医師によれば、PICから薬の無料配布を受けている患者は毎月4万6000人に上っており、被害は今後拡大する恐れがある。

 州政府は、問題の薬のサンプルをパキスタン国内、英ロンドン(London)、仏パリ(Paris)の各研究所に送って分析を急いでいる。(c)AFP