【1月5日 AFP】右足の腫瘍(しゅよう)が大きくなり、歩行困難となったベトナム人男性がホーチミン(Ho Chi Minh)市内の病院で5日に手術を受ける。

 市内のフランスベトナム病院(France-Vietnam HospitalFV Hospital)で腫瘍の切除手術を受けるグェン・ズイ・ハイ(Nguyen Duy Hai)さん(31)の腫瘍の重さは約90キロ。全体重の半分以上の重さだ。同病院は手術には約10時間かかり、成功率は約50%だとしている。

 同病院によると、ハイさんは4歳の時に腫瘍ができはじめ、17歳の時に手術を受けて一部を切除したが、腫瘍は成長を続け最終的には歩行や睡眠が困難になった。症例の少ない遺伝疾患で、がん性の腫瘍ではないという。

■費用は全て寄付で

 ハイさんの取材を続けてきたベトナムの国営メディアによると、国内では過去最大の腫瘍だとしている。

 病院当局は「この大手術には多くの危険が伴う。術中、術後ともに死亡のリスクがある」と述べ、「それでも患者とその家族は手術を受ける決断をした」と続けた。

 執刀するのは米国のマッケイ・マキノン(McKay McKinnon)医師。マキノン医師は2004年、ルーマニア人女性から約80キロの腫瘍を摘出する手術を成功させている。

 フランスベトナム病院によると、マキノン医師は手術費を請求しない方針。2億5000万ドン(約90万円)に上るとみられる手術以外の医療費は全額が寄付でまかなわれるという。(c)AFP