【11月19日 AFP】米国で2010年に10代の出産が過去最低レベルまで低下したことが、米保健福祉省(US Department of Health and Human ServicesHHS)が17日に発表した人口動態統計報告書によって明らかになった。一方、40歳を越える女性の出産は、30年来で最も多かった。

 HHSの報告書によると2010年、米国の15~19歳女性による出産は1000人あたり34.3人で、前年比で9%減だった。単年の低下率としては、1946~47年以来最大で、「米国史上、記録的な低さ」と報告書は記している。 

 10代の出産率は1991年以降は減り続け、現在では20年前と比較して44%も低くなっている。

 10代の妊娠防止に取り組む団体「National Campaign to Prevent Teen and Unplanned Pregnancy」のサラ・ブラウン(Sarah Brown)代表は、「セックス経験の低下や避妊の普及が功を奏したのだろう」と、10代の出産率減少を歓迎する。

 ほかにも、経済不況に加えて、リアリティーテレビ番組で10代の母親たちの現実が取り上げられたことも、出産率が減った要因と考えられる。

 出産率の低下は20~24歳女性のグループでも顕著だ。2010年の出産率は1000人あたり90人で、前年比で6%減。これは米国で統計を取り始めてから「最も低い数字」だという。

 対照的に、40~44歳女性のグループの出産率は1000人あたり10.2人で、前年から2%増となり、1967年以降で最も高い数字となっている。(c)AFP/Kerry Sheridan