【10月21日 Relaxnews】気になる「ほくろ」がメラノーマ(悪性黒色腫)かどうか、瞬時に診断してくれる新装置が19日、カナダで発表された。最大の売りは、痛みも、生体組織検査(生検)の必要もないことだ。

 これまでは皮膚科医がほくろを視診し、生検が必要かどうかを診断していた。しかしメラノーマは皮膚がんの中でも最も致死性が高く、早期発見できないと余命が1年未満となるため、皮膚科医には直ちに正しい診断を下さなければならないという大きなプレッシャーがかかっていた。

 今回発表された「Verisante Aura」は、ほくろの上にかざすと「ラマン分光法」と呼ばれる技術でほくろの振動状態を特定し、メラノーマの特徴を持つほくろを選別する。

 この装置はカナダのブリティッシュコロンビアがん機関(British Columbia Cancer Agency)の科学者が開発し、先日、カナダ保健省(Health Canada)から国内での販売許可を得た。販売元のVerisanteは、年内にも欧州連合(EU)とオーストラリアで承認を得、続いて米食品医薬品局(Food and Drug AdministrationFDA)の承認も得たいと述べている。

 この他、皮膚がん発見のための新技術としては20日、「フォト・ファインダー(FotoFinder)」と呼ばれるiPhoneアプリも発表された。このアプリでは最大20倍まで拡大したほくろの画像をアップロードでき、患者の所在にかかわらず、担当医が国際的な皮膚がん専門家の診断を仰ぐことができる。(c)Relaxnews/AFPBB News